ガリレオの月

本日、2018年10月21日は、旧暦9月13日に当たります。
すなわち、十三夜。
中秋の名月からひと月ほど、今夜は良い月が見られるでしょうか。

さて、月といえば思い出すことを。

「ガリレオの月」

皆さんはご存知ですか?

木星の衛星のうちの、最も大きな4つ、
「ガニメデ」
「カリスト」
「イオ」
「エウロペ」
ガリレオ=ガリレイが望遠鏡を用いて発見したこれら4つの衛星を、
「ガリレオの月」と呼びます。

私にとって思い出があるのは、
それをテーマに作曲された、
ロジャー=シシーと言う作曲家の楽曲です。

大学の吹奏楽部、3年の夏のコンクールで、私たちは演奏しました。
良い結果は残せませんでしたが、
いまだに鮮烈に印象に残り、よく聞き返しています。

吹奏楽曲「ガリレオの月」は、
そのまま
「ガニメデ」
「カリスト」
「イオ」
「エウロペ」
の4つの楽章に分かれており、
演奏難度以上に、そのテーマの難解さゆえ、
あまり手をつけたくない、と言う
他大学の音楽監督の先生の話も聞いたことがあります。

当時思ったのは、
楽曲を通じて貫かれ、しかし表面のメロディーやリズムには現れないもの、
その4つの衛星を支配する力、
木星の重力という絶対的で、見えない力、
それが深部で表現されているのではないか、
ということでした。

それを演奏において、聴く人に伝えられるよう表現するには、
私はあまりに役者不足というほかありませんでしたが。。

いま、nTechを通してあの曲と向き合うと、
もう一つのテーマが見えてきます。

それは、ガリレオの闘い、といえましょうか。

「それでも地球は回っている」

既存の秩序を強制しようとする力と、
絶対的真理に辿り着こうとする意志、

それらをめぐり複雑に絡み合う物語、
遥かそらから見つめる4つの衛星の女神と、
木星の主神。

あまりに難しいテーマと言えるでしょうが、
それを知っても、あの頃の私たちは挑戦したのではないかな。

それは若さであり、
ただの、しかし純粋な、
人間のちからだったのだろうと、思います。

そして今は、そのような力を発揮できる人を
応援できるように。