私の地元は長野県伊那市ですが、
そこには「市民劇場」という団体があり、私も所属しています。
それは劇団、ではなく、
演劇を鑑賞し、その文化を守り広める団体、です。
良いお芝居はたくさんあるのに、
現代は、広告費をかけられるもの、
大手のスポンサーにとってお金になるものしか
顧みられない、
実力があっても不器用な劇団は、
どんどん廃れ、失われてしまう。
だから、みんなでそんな、
良いお芝居を見て、
良いものを守ろう。
その趣旨に賛同した人々で作られた団体で、
年会費を収め、会場の確保や劇団の手配などの運営、
さらに賛同者を募る活動を行います。
今の時代、なかなか難しい、
しかし今の時代だからこそ必要な活動だとも
感じています。
芸術がなくても人は生きていける。
でも、自分が参加しなくなったとしても、
このような、行政にも大企業にも主導されない活動が続いていくならば、
豊かさの種は地域に必ず根付いてゆくと、
そんなふうに思っています。