NHK、朝のドラマの中で、
そのセリフがありました。
戦後、間もなく。
主人公とその家族は生活と仕事を立て直したが、
街の一角に
家族も家も失い、
仕事も、食べるものもなく、横たわる人たち、
やせ細った子供。
それが目にとまり、主人公が言う言葉。
戦争は、まだ終わっていないんだ…
作中では、
「戦争の残した悪影響がまだ続いている」
と言うことの表現、ではあります。
しかしそれ以上に、
戦争へ注ぎ込んだあらゆるもの、
戦争で失ったあらゆるものが、
戦争という手段を放棄した中で、
どのように補完されるのか。
その代案が見つからない限り、
戦争は終わらない、終えることができない…
そのことを象徴する言葉のようにも思います。
戦後の日本は、ものづくりに代案を見出し、
その結果として、戦争は終わりました。
それでも高度経済成長の終わりとともに、
その代案だけでは立ち行かない時代の流れがありました。
今改めて、
終戦に立ち会った方々が現在を見たとき、
この「戦後」をどう見られるのか、
本当に「戦争が終わった」と
評価いただけるのか。
戦争の本当の代案は、見つかっているのだろうか。
必ずどこかに集約される、
次の時代へ突破する一点。
今まで、と、今から、を規定することで
自ずと見えるその一点を見据えていきたい。