私の部屋が荒れるとき #1/2

私の部屋は時々荒れます。

最もひどく荒れたのは…

大学生の頃でした。

足の踏み場もないほど書類が散乱し、
洗濯物は取り込んだまま畳まずに丸められ、
そういう時はだいたい食事をとる気力もなくなり
流し台がからからに乾き、
布団を敷く気にもなれず部屋の隅でうずくまる…

何とも病的ですが、
このようになる理由も自分で把握していました。

「何かを始めるきっかけを、
自分で作れないこと」

始めてしまえば、どうとでもなるのです。
その起点にたどり着けず、動けない自分に対して、
身近な人ほど激怒することがおおかった。

「やればできるのに、
やろうとしないのが、許せない」

理由はわかっても、原因がわからなかった。

みんな、きっかけなんて
どうやって見つけているんだろう

いつも考える前に指示が飛んできた
その通りにやらなければ叱られた

家庭の、学校の教育って、
そういうものだと思ってた、

でも、本当は私にどうなってほしいか、なんて、
誰も、知らなかった。

部屋の隅っこでそんなことを考えながら、
時間が過ぎていきました。
講義の時間が来れば行き、
アルバイトの時間が来れば行き、
帰ってくればうずくまる。

そうして部屋が荒れていく…

きっかけが作れない。
これは深刻でした。

つづく